産経ニュース

【正論】米国の心理映し出すトランプ流 元駐米大使・加藤良三

ニュース コラム

記事詳細

更新

【正論】
米国の心理映し出すトランプ流 元駐米大使・加藤良三

元駐米大使・加藤良三氏 元駐米大使・加藤良三氏

 ≪日本は自立的思考と行動のとき

 トランプ氏に北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)を期待するとき、トランプ的アメリカは北の短中距離ミサイルの脅威がそれほど深刻なら、日本自身はこれまで具体的に何をしてきたのか聞くだろう。

 日本にも言い分があろうが、日本が自ら求めるCVIDを実現するためには、アメリカ頼みではない日本の自主的行動が必要になっている。それは具体的にはミサイル防衛を含む自衛力の強化であり、プラグマティックな考慮に立った枢要な在日米軍基地の継続的提供を含む諸施策である。

 ただ、日本は悲観的になる必要はない。アメリカは自らの国益として今後ますます太平洋国家たらざるを得なくなるのは必然の趨勢(すうせい)であり、トランプ氏は強い大統領、強い米国の体面を守ろうとするだろう。その場合、信頼に足るパートナーは日本をおいてない。

 日本が賢明、冷徹に国益を考えて行動する限り日米関係は強含みだと思う。強靱(きょうじん)な日米関係の下、より自立性を高めた日本は世界の安定のために必要不可欠なプレーヤーであるはずである。(かとう りょうぞう)

「ニュース」のランキング