産経ニュース

【主張】トルコ新体制 強権支配へ突き進むのか

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
トルコ新体制 強権支配へ突き進むのか

 トルコ大統領選で現職のエルドアン大統領が勝利した。議院内閣制の下で15年にわたり国政を率いてきたが、昨年の憲法改正を受け実権型の大統領制へと移行する。

 名実ともに「強い指導者」となって権力の座にとどまる。だが、権力集中の経緯は、強引かつ性急だったと指摘されており、強権支配がつのることへの憂慮は拭えない。

 トルコは欧州と中東の懸け橋というべき国家であり、その安定はシリア内戦の収束やテロ対策に取り組む上で欠かせない。欧米や国際社会はその重要性を認識しつつ、民主化への関心も失ってはならないだろう。

 軍の一部がエルドアン政権の転覆を狙ったクーデターを企てたのは、2016年7月のことだ。このとき、政権が宣言した「非常事態」は延長が繰り返され、2年を経た現在も解除されていない。

 政権は事件に関与した疑いで公務員ら約16万人を一時拘束するなど、反政権側を弾圧した。野党の活動や言論の自由が厳しく制限されるなかで、政治体制を移行する手続きが進められたことは、厳しく批判されるべきだ。

 憲法改正は昨年4月の国民投票により僅差で承認された。首相職は廃止され、大統領には国会解散権や司法の人事権も付与される。内外で権力集中への危惧が広がったのは当然といえる。

続きを読む

「ニュース」のランキング