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【日曜に書く】論説委員・山上直子 「大正」とは何だったのか

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【日曜に書く】
論説委員・山上直子 「大正」とは何だったのか

 大正時代(1912~26年)とは歴史の踊り場ではなかったか。そして、そこには現代の「起点」があった-。

 そんな視点がおもしろい本を手に、著者の鷲田清一・京都市立芸大学長と山室信一・京都大学名誉教授の対談を聴いた。

 「大正=歴史の踊り場とは何か 現代の起点を探る」(講談社選書メチエ)という本のページをめくり、職住分離の給与生活者たるサラリーマンが出現したのもこの時代かぁ…と思ったとき、折しも大阪の地震で新淀川大橋を歩く人の波がテレビに映し出されていた。

 「おもろいな、大正」

 「最初から大正時代に着目したわけではないんです。でも、議論をする中で、昇りゆく人と降りゆく人が交差する、階段でいえば踊り場のような…われわれにとっての『大正』という時代もまた、そんな場だったのではないかと。おもろいな、大正と思います」

 やわらかな関西弁で鷲田さんは、議論の柱となった「踊り場」という概念を説明してくれた。同書は、サントリー文化財団の研究会「可能性としての『日本』」の成果として先月出版。子供のころ階段の踊り場は常に遊び場だったといい、「これ、関西発のはやり言葉にしてほしいなぁ」と笑う。

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