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【産経抄】6月21日

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【産経抄】
6月21日

 米国が、国連人権理事会からの離脱を表明した。「イスラエルへの慢性的な偏見」が理由である。トランプ政権の親イスラエル政策の是非はともかく、ヘイリー米国連大使のこの発言には、一面の真理がある。「人権理は人権ではなく、政治的偏向に基づき行動している」。

 ▼確かに2006年に設立された人権理は、慰安婦問題をめぐって日本を批判する、歴史戦の舞台として利用されてきた。たとえば韓国の康京和(カン・ギョンファ)外相は今年2月、人権理での演説で、15年の日韓合意は慰安婦問題の解決にとって不十分との認識を示したばかりである。問題の「最終かつ不可逆的な解決」を確認した合意を無視したに等しい。日本政府が抗議したのも当然だった。

 ▼その康氏が、紛争地域における性暴力の根絶に向けた「女性とともにする平和イニシアチブ(主導)」なる新計画を発表した。韓国外務省から河野太郎外相に、慰安婦問題とは無関係、との説明があったそうだが、とても信用できない。

 ▼諮問委員の一人、尹美香(ユン・ミヒャン)氏は、元慰安婦の支援団体である韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会の代表を務めている。ソウルの日本大使館前で毎週行われる反日集会を主導してきた人物だ。

 ▼やはり委員に選ばれた元慰安婦が暮らす施設「ナヌムの家」の安信権(アン・シングォン)所長とともに、日韓合意に反対してきた。康氏は新計画の発表前に、慰安婦問題を深刻な人権問題として国際社会に定着させる、との趣旨の発言も行っている。いずれ日本に刃(やいば)を向けてくるだろう。

 ▼北朝鮮の強制収容所では、拷問や公開処刑が横行しているという。何より拉致被害者の苦しみほど、深刻な人権問題が存在するだろうか。それに目を背けて南北統一を夢見る文在寅(ムン・ジェイン)政権に、人権を語る資格はない。

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