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【正論】「議論の本位」定め大事を論ぜよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

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【正論】
「議論の本位」定め大事を論ぜよ 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫

 近代化遂行し世界に並ぶ国家に

 幕末に強圧的に結ばされた不平等条約の撤回を求めることも、使節団の目的であった。しかし、最初の訪問国の米国で不平等条約改正は時期尚早であることに早くも気づかされる。条約改正には、国内統治をまっとうする法制度の拡充、生産力と軍事力の増強が不可欠である。欧米列強と対等な文明国にならなければ、条約改正は困難だと悟らされたのである。

 大陸横断鉄道、造船所、紡績工場、水道、博物館、図書館、ガス灯、ホテル…総じて産業発展の重要性を悟らされ、さらには共和制、立憲君主制、徴兵制、議会制度、政党政治など、ありとあらゆる文明の諸側面について学び、これが久米邦武の膨大にして精細な『米欧回覧実記』に記された。

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