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【正論】歴史法廷に耐え得る日米関係を 同志社大学教授・村田晃嗣

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【正論】
歴史法廷に耐え得る日米関係を 同志社大学教授・村田晃嗣

村田晃嗣・同志社大学教授 村田晃嗣・同志社大学教授

 公開中の映画『のみとり侍』を見た。田沼意次の時代で、越後長岡藩士が主人公である。新潟と金権政治-当然、田中角栄元首相を連想しよう。今年はその田中の生誕100年に当たる。そして、5月27日には、中曽根康弘元首相が100歳を迎えた(以下、歴史的な叙述では敬称を省略させていただく)。

 田中や中曽根の時代にも、スキャンダルは相次いだ。田中に至っては逮捕され、刑事被告人にまでなった。だが、今の政治家に比べると、よくも悪(あ)しくも、彼らのほうがはるかに大器だと、ノスタルジーをも込めて、多くの人々が感じるのではないか。

 安倍首相が望んだ「強い絆」

 とりわけ、中曽根が5年にわたって首相を務めた1980年代には、日本の国力は頂点に達していた。しかも、中曽根はロナルド・レーガン米大統領との間に緊密な信頼関係を築き、それはしばしば「ロン・ヤス」関係と呼ばれた。

 ここで、安倍晋三首相の家系と日米関係を重ね合わせてみよう。祖父の岸信介も首相経験者であり、ドワイト・アイゼンハワー大統領と協力して、60年に日米安全保障条約の改定に成功した。父の安倍晋太郎は中曽根内閣の外務大臣として「ロン・ヤス」関係を支え、自身もジョージ・シュルツ国務長官と緊密に連携した。

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