産経ニュース

【マーライオンの目】マハティール氏 92歳で首相返り咲き、衰え知らぬ勝負師

ニュース コラム

記事詳細

更新

【マーライオンの目】
マハティール氏 92歳で首相返り咲き、衰え知らぬ勝負師

マハティール氏(共同) マハティール氏(共同)

 92歳で15年ぶりにマレーシア首相に返り咲いたマハティール氏。投開票翌日の正午過ぎ、ホテルの会見場で、連立各党から得た首相指名の裏書きを胸に掲げ、「じゃあこれでどう」と言いながら、立ったままグルグルと回り始めた。写真撮影を求めて取り囲んだ報道陣へのサービスだ。「昨日は寝てないから疲れているんだ」とぼやきながら見せた、ちゃめっ気たっぷりの笑顔に、衰えを知らぬ勝負師のすごさを見た。

 昨年春、首都近郊の事務所を訪ねた際は、インタビュー前後の寸暇を惜しみ、書類に目とペンを走らせていた仕事ぶりが、印象的だった。それでも与党を飛び出し、かつての弟子である前首相の汚職疑惑を罵倒する姿に、「晩節を汚しているな」と思ったものだ。

 もっとも今回の大勝利は、本人にも想定外だったかもしれない。マハティール陣営の会見場は、投票終了後数時間で突然、ビルの小さな会議室からホテルの宴会場に移された。

 ただ、なかなか会見は行われず、投開票日の午後11時過ぎ、過半数議席獲得の独自集計を本人が記者団に告げただけ。勝利会見は翌日午前3時過ぎ。ホテルの廊下で現地の同業者と雑魚寝中たたき起こされ、目の前のマハティール氏の「万歳」がかすんで見えた。気づけば眼鏡をなくしていた。まだ半分の年齢なのに情けない。(吉村英輝)

関連ニュース

「ニュース」のランキング