産経ニュース

【主張】日中経済関係 国益損なわぬ「協調」探れ

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
日中経済関係 国益損なわぬ「協調」探れ

 安倍晋三首相と中国の李克強首相が、経済分野の関係改善に動いた。

 日中韓サミットや日中首脳会談などを通じ、両氏は自由貿易体制を堅持する意義を確認しあった。第三国へのインフラ輸出や金融、サービス分野などで幅広く協力することでも合意した。

 注目したいのは、安倍首相が李氏の歓迎行事で「日中関係は競争から協調の時代に入った。日中関係を新しい段階に押し上げたい」と述べた点だ。

 むろん両国経済は密接なつながりを持ち、政治的軋轢(あつれき)で関係を冷え込ませておくわけにはいかない。打開する意味は大きい。

 だが、政府が優先すべきは、中国の不公正な貿易慣行や知的財産侵害などの改善を迫ることである。そこに進展がないのに協調ムードを先行させるのは誤りだ。

 中国が対日協調に転じた意図を見極める必要がある。貿易紛争の相手である米国はもちろん、欧州などでも中国の覇権主義的な動きへの警戒が強まっている。

 だから、中国としては日本を取り込みたいのだろう。

 李氏は「日中両国は保護主義に反対し、自由貿易を守る責任がある」と述べたが、自国の国有企業などを不当に保護してきたのは他ならぬ中国である。

 懸念するのは中国の広域経済圏構想「一帯一路」への協力だ。日中はこれを念頭に第三国市場を開拓する官民合同委員会を設ける。日本は従来、透明性や開放性などの確保を条件に協力する姿勢だった。さらに一歩踏み込んだ。

続きを読む

「ニュース」のランキング