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【宮家邦彦のWorld Watch】トランプは退場できるか

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【宮家邦彦のWorld Watch】
トランプは退場できるか

ホワイトハウスで記者らと会見する米トランプ大統領=1日、ワシントン(AP) ホワイトハウスで記者らと会見する米トランプ大統領=1日、ワシントン(AP)

 本稿が掲載される頃には米朝首脳会談の開催日時と場所が発表されているかもしれない。会談が成功するか否かは「お手並み拝見」。英語にも「悪魔は詳細に宿る」という格言がある。衝動的に考え行動する傾向のあるトランプ氏だから何が起きてもおかしくない。そんな声もあるが、筆者の見立てはちょっと違う。

 日本にとって死活的に重要なことは北朝鮮が自らの核兵器・ミサイルを廃棄するか否か、廃棄する場合にはその具体的プロセスが何かだからだ。この点、筆者は米朝首脳会談で金正恩(キム・ジョンウン)氏が正直か不正直か、トランプ氏の判断が正しいか否かに関するマトリックス(行列)分析が有効だと考える。

 具体的シナリオとしては、(1)金氏が正直でトランプ氏の判断も正しい(2)金氏は正直だがトランプ氏が見誤る(3)金氏が嘘をつきトランプ氏が見破る(4)金氏がついた嘘をトランプ氏が信じてしまう場合の4つが考えられる。以上を前提に、現時点での筆者の分析を書こう。以下は政策提言ではなく、あくまで将来起こり得る可能性の分析である。

 (1)首脳会談は成功し、金氏は北朝鮮の「非核化」を約束・実行する。トランプ氏の判断は正しく、その手腕は高く評価されるべきだ。ただし、このシナリオの実現可能性は4つの中で最も低いだろう。

 (2)金氏の非核化約束は誠実だが、トランプ氏は気紛れや内政上の理由でこれを信じない。せっかくの北の誠意は踏みにじられ、世界は歴史的和解のチャンスを失うのだが、これも実現可能性は低いだろう。いくら経済制裁が効果的だとしても、今の北朝鮮が米国に最初から白旗を掲げる可能性は高くないと思うからだ。

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