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【主張】こどもの日 見守る大人の目が必要だ

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【主張】
こどもの日 見守る大人の目が必要だ

 風薫る5月の空を泳ぐ鯉幟(こいのぼり)は、子供の健やかな成長を願う家族の象徴ともいえる。昨今、その鯉幟を立てる家はめっきり減ったが、まるで歩を合わせるかのように、大人の優しいまなざしに守られることの少ない子供が急増している。

 保護者による虐待やネグレクト(育児放棄)、学校でのいじめといったニュースに胸を痛めない日は一日もないほどである。周囲や地域の関心が薄れるなかで、子供が発するSOSのサインも見落とされたまま悲しい結末に至った事件も多い。

 大人が子供を見守らない社会になってしまったのだろうか。例えば電車内などで、若い両親がスマートフォンの画面に夢中になり、ベビーカーの乳幼児の顔をのぞこうともしないのは、決して珍しい光景ではなくなった。

 幕末から明治の頃に来日した欧米人が、日本ほど子供をかわいがり、子供に深い注意を払っている国はないと驚きの目を見張ったのも、もはや遠い昔話か。

 江戸の町では迷子や捨て子、孤児らを町内で見守り、育てていく良風もあったという。地域の絆の喪失が叫ばれる現代では考えられないことであり、今の子供は江戸の頃よりも厳しい環境に置かれているといえるのかもしれない。

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