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【正論】対朝宥和が生む「堕落」を避けよ 東洋学園大学教授・櫻田淳

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【正論】
対朝宥和が生む「堕落」を避けよ 東洋学園大学教授・櫻田淳

評論家の櫻田淳氏 評論家の櫻田淳氏

 文在寅韓国大統領と金正恩朝鮮労働党委員長が板門店で披露した抱擁の風景は、半世紀前の流行歌「世界は二人のために」の一節を筆者に思い起こさせた。

 南北首脳会談に際して発表された「板門店宣言」が政治文書としては中身の薄い代物であった以上、会談それ自体の主眼が「南北融和」に置かれるのは、自然な成り行きであったと評すべきか。

 ≪北は半金の残りを何時払うのか≫

 ドナルド・J・トランプ大統領麾下(きか)の米国政府に限らず、日中露各国政府からは、板門店会談に総じて「称賛」「歓迎」というポジティブ評価が示されている。とはいえ、こうした各国政府のポジティブ評価は、額面通り受け止めるべきではない。こうした評価の裏にある各国政府の意図や思惑こそが、見誤ってはならないものであろう。

 トランプ大統領、あるいはマイク・ポンペオ国務長官やジェームズ・マティス国防長官のような彼の幕僚たちからは、板門店会談を前座とする米朝首脳会談の行方に対して、「楽観的な展望」が示されている。こうした対朝「持ち上げ」言辞は、「半金を出す気があるのは分かった。残りは何時、払うのか」と督促するニュアンスを帯びていると思われる。

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