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【正論】憲法改正素案に対する私の提案 駒沢大学名誉教授・西修

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【正論】
憲法改正素案に対する私の提案 駒沢大学名誉教授・西修

「国民の憲法」起草委員で、駒沢大学名誉教授の西修氏(寺河内美奈撮影) 「国民の憲法」起草委員で、駒沢大学名誉教授の西修氏(寺河内美奈撮影)

 自民党は3月24日、憲法改正に関し、4項目からなる「条文イメージ」(たたき台素案、以下で改正素案という)を決定した。

 4項目とは、(1)自衛隊の存在を憲法に位置づける(2)大規模地震災害を中心とする緊急事態条項を設ける(3)参議院選挙を都道府県単位にする(4)教育の重要性と環境の整備を明記する-を主な内容とする。

 このうち、現行の9条1項と2項をそのまま維持し、その後に9条の2を追加して、自衛隊を明記したことが最大のポイントなので、この点に焦点を当てて論ずることにしたい。

 ≪読んですんなり理解できるか≫

 まず改正素案9条の2の規定は、以下のようである。

 「(1)前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。

 (2)自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。」

 私は、憲法には平和条項とともに、平和を担保するための安全保障措置条項を設定するのが本来のあるべき憲法構造であること、いまだに根強く存在する自衛隊違憲論を解消すべきこと、国民の合意を得るため現実的な改正案にすること-が必要であると考える。それに鑑み、9条の2を新設し、自衛隊を明記することが望ましいと主唱しているので(本欄平成30年2月22日付)、改正素案の提示を歓迎する。

 しかしながら、党内のさまざまな意見を調整することに重きをおいたために、煩雑で非常にわかりにくくなっている。上記の改正素案を読んで、すんなり理解できる国民はどれほどいるだろうか。最も大切なシンプルさ(=国民のわかりやすさ)が欠けているように思われてならない。

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