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【正論】北朝鮮が試みる冷戦構造解体の詭謀 防衛大学校教授・倉田秀也

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【正論】
北朝鮮が試みる冷戦構造解体の詭謀 防衛大学校教授・倉田秀也

防衛大学校教授・倉田秀也氏 防衛大学校教授・倉田秀也氏

 20日の朝鮮労働党中央委員会総会の決定書には、核実験、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射停止などが盛り込まれたが、核兵器能力を「増殖」させないという意思表明に近い。それらの措置はいずれも不可逆的とも言い難いが、北朝鮮が米朝首脳会談で、トランプ米大統領から「完成」したとする「国家核戦力」の解体を求められることは知悉(ちしつ)している。この会議でも米国に挑むべき「条件闘争」が決定されたに違いない。だがそれを知る手がかりは北朝鮮の過去の言辞にしかない。

≪「非核兵器地帯化」も念頭≫

 先月初頭、平壌を訪問した韓国政府代表団は、金正恩氏が「朝鮮半島非核化」は金日成以来の「遺訓」と述べたと伝え、北朝鮮側が「朝鮮半島非核化の意思を明確にし、軍事的脅威が解消され、体制安全が保証されれば核を保有する理由がない」と述べたという。

 この一文を目にして以来、筆者の脳裏を離れないのが、2016年7月に発せられた政府代弁人声明である。ここで北朝鮮は-過日伝えられた金正恩氏の発言と同様-「朝鮮半島非核化」は金日成以来の「遺訓」であるとしつつ、「米国と南朝鮮当局」が先行してとるべき措置を求めていた。

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