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【主張】民泊新法 ヤミ一掃で安全確保せよ

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【主張】
民泊新法 ヤミ一掃で安全確保せよ

 住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行され、自宅の空き部屋などを旅行者に有料で貸し出す民泊が本格的に解禁される。

 新法は、民泊を営む事業者に自治体への届け出を義務づけ、安全管理や宿泊者名簿の作成などを求めている。

 現状では、旅館業法の許可を取らずに営業している施設が少なくない。だが、深夜の騒音やゴミ投棄など近隣住民からの苦情は多く、犯罪の温床となる例も表面化した。

 この機会に違法な「ヤミ民泊」は一掃し、安心して利用でき、地域との調和を図れる施設のありようを目指してもらいたい。

 新法は、民泊を営む企業や個人を対象とし、年間の営業日数を180日以内とした。インターネット経由で民泊施設を仲介する事業者も規制対象としている。ヤミ民泊物件と分かるものは紹介しないよう、歯止めもかける。

 これに加えて、大都市部などの自治体では、民泊の営業日や営業地域を規制する条例を相次いで導入している。

 条例の整備は、地域で暮らす住民の安心・安全を確保するために欠かせない。地域住民の理解を得なければ、健全な民泊の普及は困難である。

 賃貸アパートやマンションが転貸しされてヤミ民泊に利用されるケースが多い。新法施行で、自治体は施設の場所や管理者を把握しやすくなる。住民からの苦情対応にも生かせよう。

 観光庁によると、今月1日現在で民泊の規制条例を導入した都道府県や特別区、政令指定都市などの自治体は、全体の3分の1に相当する44に上り、検討しているところも16あった。

 民泊需要が大きい東京都の区部では、住宅地での民泊営業を認めないなど独自規制を設けた。営業日も週末に限定し、新法より厳しい規制をかける傾向にある。

 大阪市や京都市なども営業地域を規制する条例を導入し、民泊を監督する取り組みを進めている。周辺住民のためだけでなく、利用者の安全確保にもつながることを期待したい。

 昨年の訪日客は過去最高を更新して2800万人を超えた。日本に対する海外の関心は高まっている。気持ちよく迎えるため、ヤミ民泊をなくし、地域にも受け入れられる施設としたい。

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