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【視線】世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

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【視線】
世紀のイベント、米朝首脳会談の背景 編集委員・久保田るり子

3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP) 3月8日、ホワイトハウスの庭で記者発表する韓国の鄭義溶・国家安全保障室長=8日、米ワシントン(AP)

 北朝鮮が日本批判を繰り返している。「大勢を理解しない日本は孤立」「悪辣(あくらつ)な制裁・封鎖策動」「自衛隊増強は海外膨張野望」「安倍一味は朝鮮半島情勢が緩和されていることに不安がっている」-。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」や朝鮮中央通信の論評に激しい言葉が躍る。

 自衛隊批判が目立つのは「瀬取り」の監視圧力が効いている証拠である。「日本の孤立化」をあおるのは安倍晋三政権の対米影響力への牽制(けんせい)だろう。日米を離反させたいようだが、そうはいくまい。17日からの日米首脳会談は強力な対北牽制となる。

 金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の微笑外交が続いている。だが、変わったのは周辺国の対応であり、北朝鮮の脅威に何の変化もない。「いま重要なのは最大限の抑止を続けること、そして米国の意思を確認すること」(森本敏元防衛相)である。

 世紀のイベントとなる米朝首脳会談の背景を読むうえで、現状を象徴しているシーンがふたつある。

 ひとつ目は、訪米してトランプ米大統領に金正恩氏の伝言を伝えた韓国の鄭義溶・大統領府国家安保室長ら特使団が3月8日、米ホワイトハウスの庭で声明を発表した際に、米政府関係者がひとりも付き添わなかったことだ。「米国は話を聞いただけ」との姿勢で韓国との距離感も保った。米政府の対応には「簡単には信用しない」という冷ややかさが漂う。

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