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【正論】日報問題は法令と矛盾しないか 金沢工業大学 虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

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【正論】
日報問題は法令と矛盾しないか 金沢工業大学 虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

伊藤俊幸氏(酒巻俊介撮影) 伊藤俊幸氏(酒巻俊介撮影)

 防衛省が国会で「不存在」としていた自衛隊のイラク派遣時の日報が見つかった、と大騒ぎになっている。筆者はこの追及は「法の不遡及(そきゅう)の原則」に抵触するのではないかと危惧している。「法令の効力は法の施行時以前に遡っては適用されない」。これが法の一般原則だ。

 ≪保存期間は「1年未満」だった≫

 昨今問題となっている一連の文書は、国会などで追及された時点で、いずれも公文書管理法上「保存期間1年未満」の文書だ。具体的には、開示請求日が当該文書作成日から1年経過している、とわかった時点で「不存在」と回答することが法的には正しいのだ。

 「保存期間1年未満」の文書は、「作成し、又は取得した日を保存期間の起算日とし、その使用目的終了後、遅滞なく廃棄する」と規定されている。今回も「廃棄文書だ」として、ずるく立ち回ることだってできたかもしれないのに、「他にもありました」と発表する嘘がつけない実直な自衛官だからこその案件、とみることもできる。

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