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【主張】米中の貿易戦争 報復の先に解決は見えぬ

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【主張】
米中の貿易戦争 報復の先に解決は見えぬ

米国からのナッツ類などが並ぶ北京市のスーパー。中国の報復措置により米中貿易戦争が過熱する恐れがある(AP) 米国からのナッツ類などが並ぶ北京市のスーパー。中国の報復措置により米中貿易戦争が過熱する恐れがある(AP)

 トランプ米政権による鉄鋼などの一方的な輸入制限に対抗し、中国政府が米国からの輸入品に高い関税を課す報復措置に踏み切った。

 世界1、2位の経済大国間で報復が連鎖する事態である。日本を含む世界経済にも、多大な悪影響を及ぼしかねない。

 貿易戦争に真の勝者はいないことを改めて指摘したい。紛争の起点となった米国はもちろん、中国もそのことを認識し、摩擦がエスカレートせぬよう、責任ある行動を取ってもらいたい。

 中国は米国から輸入する果物などの120品目に15%、豚肉などの8品目に25%の関税を上乗せする。30億ドル(約3200億円)相当の米産品が対象である。

 習近平政権にしてみれば、対米関係で弱腰とみられるのは避けたいだろう。これとは別に、知的財産侵害をめぐる対立でさらなる報復の応酬となる可能性もある。

 しかし、摩擦は双方の輸出産業に打撃を与え、輸入品の価格上昇で企業や家計の負担も増やす。

 米国の輸入制限に対しては、欧州連合(EU)も報復関税案を示した。米欧間には、事態打開に向けて協議する流れもある。中国もこれを狙うだろう。

 現実的には、強硬策で互いに相手を恫喝(どうかつ)しつつ、水面下の交渉で打開を模索するのである。

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