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【正論】米中に横たわる言い知れぬ不安 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

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【正論】
米中に横たわる言い知れぬ不安 杏林大学名誉教授・田久保忠衛

習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同) 習近平国家主席=5日、北京の人民大会堂(共同)

≪安倍首相の果たす役割は大きい≫

 今月、相次いで発表されたところでは、米国の2019会計年度国防予算は要求ベースで前年度比約7%増の6170億ドル(約67兆2530億円)、中国は8・1%増の18兆4000億円だ。8・1%という数字は前年の7%増を僅かに上回っており、米国の増額に対応しようと試みたと考えられるとフィナンシャル・タイムズ紙は指摘している。単純な数字の比較による情勢分析は避けるべきだろうが、世界第1と第2の軍事大国間にこれだけ国防費の開きがありながら、「軍拡」が続けばどのような事態を招くかは自明だろう。

 日中関係の悪化を望む日本人はまずいないと思う。しかし、戦後72年を経た今、可能な礼は尽くしたと信じているわれわれに歴史認識を迫り、尖閣諸島で力を誇示しながら既成事実をつくり上げようとする中国の態度への反感は強まる一方だ。政治・外交面では日米豪印4カ国の連携が改めて脚光を浴び、経済面では「TPP11」が署名された。いずれも安倍晋三首相がトランプ大統領を補う形で一役買っている。それなりの理由があるからだ。(杏林大学名誉教授・田久保忠衛 たくぼただえ)

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