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【野口健の直球&曲球】野口健 先に逝った仲間の分まで戦う「登山家の生き方」

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【野口健の直球&曲球】
野口健 先に逝った仲間の分まで戦う「登山家の生き方」

 彼は山頂アタックする際、けいさんの写真を内ポケットに忍ばせた。雪崩が次から次へと襲いかかる極めて危険な状態が続く。映像を眺めながら「この状態で本当に突っ込むのか。ギリギリの線を超えている」と感じていた。同時に「これはけいさんへの弔い合戦なのだろう」とも。

 そしてつかんだ山頂。彼は静かにけいさんの写真を山頂に埋めた。命をかけ先に逝った仲間の分まで戦う平出氏の姿に改めて「登山家の生き方」をみた。今年もヒマラヤシーズンが始まろうとしている。また様々(さまざま)な人間ドラマが展開されるだろう。喜びも、そして悲しみも。

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【プロフィル】野口健

 のぐち・けん アルピニスト。1973年、米ボストン生まれ。亜細亜大卒。25歳で7大陸最高峰最年少登頂の世界記録を達成(当時)。エベレスト・富士山の清掃登山、地球温暖化問題、戦没者遺骨収集など、幅広いジャンルで活躍。新刊は『震災が起きた後で死なないために』(PHP新書)。

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