産経ニュース

【主張】リニア談合 社会に対する背信行為だ

ニュース コラム

記事詳細

更新

【主張】
リニア談合 社会に対する背信行為だ

 JR東海が手がけるリニア中央新幹線の建設工事をめぐり、東京地検特捜部は、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、大手ゼネコンの大成建設の元常務執行役員と鹿島建設の担当部長を逮捕した。

 国の巨額融資が投入された総工費9兆円の国家プロジェクトをめぐる大型談合事件である。東京地検には徹底した捜査で談合の全容を明らかにすることを求めたい。

 建設業界は、過去に何度も談合をめぐって批判を浴びてきた。

 平成17年には当時の日本建設業団体連合会や日本土木工業協会が「公正な企業活動の推進について」とする文書を会員会社に通知し、談合との決別を宣言したはずである。土工協がまとめた提言は「談合はもとより様々(さまざま)な非公式の協力など旧来のしきたりから訣別(けつべつ)することを決意した」とうたいあげている。よもや忘れ去ったわけではあるまい。

 逮捕された2人は大林組と清水建設の関係者らと共謀し、リニアのターミナル駅新設工事で受注予定業者を決定することなどで合意し、競争を制限したとされる。

 このうち大林組と清水建設は受注調整の事実を認め、独禁法の課徴金減免制度に基づき、公正取引委員会に違反を自主申告したとされる。

 これを受けて大林組では、白石達前社長が退任した。退任会見で白石氏は「過去の談合事件の反省を踏まえ、二度と発生しないように努めてきたが、誠に遺憾だ」と述べた。

続きを読む

「ニュース」のランキング