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【主張】「裁量制」切り離し 必要性示す議論立て直せ

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【主張】
「裁量制」切り離し 必要性示す議論立て直せ

 政府が今国会に提出予定の働き方改革関連法案から、裁量労働制の拡大に関する部分が削除されることになった。

 裁量労働制に関する統計で不適切なデータが相次いで発覚し、批判が高まったためである。

 働き方改革を最重要課題と位置づけてきた安倍晋三政権の失態だ。資料を作った厚生労働省には、重大な責任がある。

 政府は、その他の法案部分については予定通り成立を図りたいという。だが、残業時間の上限設定などの規制強化と裁量労働拡大などの規制緩和について、政府は表裏一体のものだと双方の必要性を主張してきた。

 一部を切り離す以上、議論を立て直さねばならない。国民の不信を招いただけに、真摯(しんし)な姿勢で理解を得ることが欠かせない。

 あらかじめ定めた時間を、働いたものとみなす裁量労働制をめぐり、政府は適用業種を営業職の一部にも拡大する方針だった。ところが、厚労省がまとめた統計データから異常な値が続出し、その数は延べ400を超えた。

 安倍首相は「データに疑義があるとの指摘を受け、精査せざるを得ない事態となったのは遺憾だ」と語った。

 一時は裁量労働制の施行時期の1年延期を検討したが、混乱のさらなる広がりを受けて、切り離すのはやむを得ない。

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