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【ロンドンの甃】トランプ氏のお手本はチャーチル?

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【ロンドンの甃】
トランプ氏のお手本はチャーチル?

トランプ米大統領=27日、ワシントンのホワイトハウス(ロイター) トランプ米大統領=27日、ワシントンのホワイトハウス(ロイター)

 なかなか訪英が実現しないトランプ米大統領がロンドンでどうしても訪れたいところがあるらしい。チャーチル元首相が第2次大戦中、空襲に備えて使用した地下複合施設、戦時内閣執務室だ。官庁街ホワイトホールの地下にある。

 防空壕では大戦中、極秘の作戦本部として閣議が開催された。チャーチル夫妻が過ごした寝室や台所なども保存され、チャーチル博物館として公開されている。

 トランプ氏は映画『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(日本では3月公開)を観賞して、一目見たいと思ったと英メディアは報じている。

 トランプ氏は昨年1月、ホワイトハウス入り直後、執務室にオバマ前大統領が撤去したチャーチル胸像を復活させている。戦時の指導者、チャーチルの顰みに倣いたいのかもしれない。

 英国でチャーチルは大戦中、ドイツに敗れそうだった祖国を戦勝へ導いた救国の英雄だ。しかし日本をめぐっては疑問が残る。英国立公文書館の史料ではマレー作戦などを予測しながら日本軍を過小評価し、開戦へと誘導した。ヤルタ会談では、領土不拡大の原則に反しソ連に北方領土を割譲する密約を独断で署名していた。人種的偏見を持っていたとの指摘もある。トランプ氏には、チャーチルの日本観は手本にしないように願いたい。(岡部伸)

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