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【主張】五輪と南北 「テロ高官」をなぜ迎える

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【主張】
五輪と南北 「テロ高官」をなぜ迎える

 25日の平昌五輪閉会式に出席するとして、北朝鮮が金英哲朝鮮労働党副委員長を団長に、高官代表団を派遣する。

 韓国はこれを受け入れ、文在寅大統領は金氏と会談するという。

 五輪を最後まで、政治宣伝の場とするのか。

 北朝鮮側には核・ミサイル開発を阻むため、国際社会がとっている制裁措置を骨抜きにしたいねらいが透けてみえる。とても容認できない。

 金氏は、対韓政策や工作を統括する党統一戦線部長を兼務している。いわば国家テロの元締のような人物である。

 テロを含む秘密工作に携わる、朝鮮人民軍偵察総局のトップだったことでも知られ、偵察総局長当時の2010年には、韓国哨戒艦撃沈や延坪島砲撃に深く関わったとみられている。

 したがって、米韓両国は独自制裁の対象としてきた。そのような人物を、平然と派遣してくる異常さに目をつむってはなるまい。これを受け入れる判断も誤りだ。

 菅義偉官房長官は「北朝鮮の微笑外交に目を奪われてはならない」と語った。政府が警戒するのは当然である。こわもての高官の派遣は「微笑外交」の域を外れ、挑発と化しているのだ。

 さすがに韓国内でも、保守系野党を中心に批判の声があがる。韓国の趙明均統一相は「核問題解決には金氏との対話が必要だ」と釈明するが、説得力を持たない。

 文氏と会談した場合、北朝鮮側が平昌パラリンピックが終わる3月18日以降に先送りされた米韓合同軍事演習について、あらためて中止を要求してこないか。

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