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【ポトマック通信】プラモに見る米製造業 

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【ポトマック通信】
プラモに見る米製造業 

 今年は寒さがひときわ厳しいように思えるワシントンの冬。週末というのに雪や強風でどこにも出かけようがないときの過ごし方は、ここの住民には共通の懸案でもある。

 常に「晴耕雨読」を旨とする筆者も、そんな日が続いては仕事の資料を読んだりアパートのジムで一汗かいたりするだけでは飽き足らず、久しく遠ざかっていた趣味を三十数年ぶりに再開することにした。何かというと、プラモデル製作だ。

 ただ日本と同様、米国でも街の模型店は子供の模型離れなどで次々と閉店。そこで模型専門の通販サイトにお世話になるのだが、いつも驚くのが中国や台湾、韓国を拠点とする新興模型メーカーの台頭ぶりだ。

 特に中国の模型メーカーによる米国市場の席巻ぶりはすさまじい。例えば艦船模型では第二次大戦時から現代に至るあらゆる米海軍の船を取りそろえ、米国モデラーを引きつけている。製品の質も日本製に肩を並べるまでに向上した。

 一方、全く元気がないのが米メーカーで、新製品をほとんど発表しないだけでなく、生産拠点も中国に移しているありさまだ。

 「製造業の復活」は米経済の再生を目指すトランプ政権の一大目標だが、娯楽としての「ものづくり」を提供する模型業界をみるだけでも、その前途は険しそうだ。(黒瀬悦成)

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