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【台湾有情】中国、当局やメディア「総統」はお嫌い?

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【台湾有情】
中国、当局やメディア「総統」はお嫌い?

8日夕、台湾・花蓮市内の避難所で、地震の被災者を慰問する蔡英文総統(田中靖人撮影) 8日夕、台湾・花蓮市内の避難所で、地震の被災者を慰問する蔡英文総統(田中靖人撮影)

 台湾東部地震で、安倍晋三首相の見舞い文のあて名が「蔡英文総統閣下」になっていたことに中国政府が抗議した。「総統」の呼称は、台湾を国家として認め「一つの中国」原則に反するという論理だというのは既報の通り。確かに中国の当局やメディアは「台湾地区の指導者」などと呼び、「大統領」の中国語訳である「総統」とは言わない。

 その徹底ぶりは大したもので、台湾メディアによると、北京から来た観光客が病院で蔡氏の慰問を受けて「ありがとうございます、総統」と言ってしまったため、中国のテレビ局は「総統」の部分だけ音声を消して報じたという。

 そこまでするならニュース自体を報じなければいいのに、と思うのは余計なお世話だろうか。蔡氏は旧暦の年末談話でも、地震で犠牲になった中国人9人にわざわざ言及した。こちらは中国の官製メディアの受けは良かったのだとか。

 旧暦大みそかの15日深夜にテレビをつけると、除夜の鐘突きで、蔡氏と頼清徳行政院長(首相に相当)、中国国民党の馬英九前総統、呉敦義党主席が並んで手を合わせる姿が映っていた。政治的対立の激しい台湾だが、与野党の指導者が同じ目線で人々の幸せを願い、祈る。民主主義社会の象徴のように感じたが、はて、この様子は中国では放送されたのかしら。

(田中靖人)

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