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【主張】合区解消の改憲案 無理に無理を重ねるのか

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【主張】
合区解消の改憲案 無理に無理を重ねるのか

 自民党憲法改正推進本部が選挙制度に関する改憲条文案をまとめた。

 参院選で2つの県を1つの選挙区とする「合区」を解消し、各都道府県から1人以上を選出できるようにする。衆院選では市区町村が複数の小選挙区に分割される区割りを防ぐ。

 地方の大幅な人口減少に備えた策にはなり得ない。衆参とも一票の格差が拡大してしまう。憲法14条の「法の下の平等」との整合性がとれるのか。はなはだ疑問である。

 平成28年の参院選で「鳥取・島根」「徳島・高知」の合区が初めて適用された。県ごとに議員定数を割り振ると、一票の格差が広がる恐れがあったためだ。大都市部への人口集中や地方の人口減少により一票の格差が広がり、合区対象県は増える可能性がある。

 自民党は、合区では地方の声が国政に反映されにくいとし、現行の47都道府県を単位とする参院選挙区にこだわった。合区対象県には自民党の強固な支持基盤があるという現実を前に、党利を図っているとみられても仕方ない。

 選挙権は、民主主義を形成する基本的な権利だ。一票の価値の平等は、公正な選挙の前提である。地方で暮らせば一票の価値が重く、大都市部なら軽い自民案のような制度は許容しがたい。

 衆参両院の権能のバランスを、どうとるかの議論を置き去りにしている点も見過ごせない。

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