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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(6)韓国に息づいた城大人脈 卒業生が新しい国造りに貢献

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(6)韓国に息づいた城大人脈 卒業生が新しい国造りに貢献

 さらに終戦後には、《京城大学の卒業生が-技術的な方面で新しい国をつくる際に大変働いた。まあ、貢献した訳です。特にその中でも、韓国の大学教育を建設する事業に、卒業生が大挙して参加した訳です》(『紺碧(こんぺき)遙(はる)かに-京城帝国大学創立五十周年記念誌』から)とふりかえっている。

 もちろん、被統治民族ゆえの葛藤や差別、苦しみを書き残しているOBもいる。だが、それは旧友への思いや勉学ができた喜びを打ち消すものではない。

 平成8年には、韓国OBの招きによって、日本の同窓生が訪韓し、ソウルで約70人による合同の同窓会も開かれている。参加した予科(文科)出身の船越一郎(89)は、「てっきり向こう(韓国)では『京城』や『帝国大学』の言葉を使っちゃいけないのか、と思っていたら、歓迎の垂れ幕に『京城帝国大学』の文字が書いてあり、感激しましたね。会話はもちろん日本語、政治家や弁護士になっていた人もいましたよ」と懐かしむ。

 だが、高齢化によって交流は次第に途絶えていく。現在、日本のOBとソウル大との間には何のつながりもない。韓国では、これから「京城帝国大学」のことを誰が語り継いでいくのだろうか。=敬称略、日曜掲載(文化部編集委員 喜多由浩)

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