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【日曜に書く】祝・オキノタユウの完全復活 〝人間の欲望〟で絶滅寸前に追い込まれた「悲しい歴史」とは 論説委員・長辻象平

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【日曜に書く】
祝・オキノタユウの完全復活 〝人間の欲望〟で絶滅寸前に追い込まれた「悲しい歴史」とは 論説委員・長辻象平

 第二次大戦後の連合国軍総司令部(GHQ)による生物調査でオキノタユウの姿は確認されず、絶滅宣言が下された。

 その2年後の1951年、気象庁の鳥島測候所員が少数のオキノタユウを目撃した。だが、65年に火山性地震の群発で測候所は閉鎖され、その後8年にわたって情報不足が続いた。

 76年11月、京大大学院生だった長谷川さんは、東京都水産試験場の船上から鳥島のオキノタユウを観察した。翌77年3月には東京都八丈支庁の鳥島調査チームの一員として初上陸。

 翌4月に東邦大学理学部の研究者となった長谷川さんは、毎年秋と春の2回は鳥島に渡り、個体数調査と集団営巣地(コロニー)の保全活動などを続けてきた。渡航の大部分が漁船をチャーターしての単独行。八丈島から13時間半の船旅だ。

 1カ月前後に及ぶ無人島での調査には苦労が多く危険も隣り合わせで、誰にでもできる研究ではない。

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