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【東京特派員】左の全体主義に寛容な現代の「リベラル」な人々 湯浅博 

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【東京特派員】
左の全体主義に寛容な現代の「リベラル」な人々 湯浅博 

記者会見する立憲民主党の枝野代表 記者会見する立憲民主党の枝野代表

 その昔、神田錦町は護持院ケ原と呼ばれ、「林泉の形残りて頗(すこぶ)る佳景なり」(『名所図会』)と形容された静寂の地であった。ビルが林立するいまでは、想像すらかなわない。現在の重厚な学士会館は、護持院ケ原にあった馬場の跡地に建っている。

 会館の脇には「東京大学発祥の地」の石碑がある。明治10年に前身の東京開成学校が本郷元富士町に移るまで当地にあった。会館は帝大出身者の懇親の場としてつくられ、昭和11年に青年将校が決起した「二・二六事件」の際は、東京警備隊司令部が置かれて激動の昭和を耐え抜いた。

 そんな因縁の会館だから、東京帝大教授、河合栄治郎ゆかりの研究会が、一区切りつけるにふさわしい。河合はその二・二六事件に、たった一人で批判の論陣をはった自由主義の戦闘的な知識人だ。つい1月下旬、河合の弟子たちが創設した「社会思想研究会」の学生部会だった「花草会」50周年記念講演会があった。

 社会思想研究会は河合の系譜に連なる人々の研究団体である。昭和13年10月に、河合の「ファシズム批判」など4著書が発禁処分を受け、起訴後の裁判を支援した門下生たちが戦後に創設した〈拙著『全体主義と闘った男 河合栄治郎』(産経新聞出版)〉。

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