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【産経抄】沖縄でパンダが政治利用される、は杞憂だった 2月6日

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【産経抄】
沖縄でパンダが政治利用される、は杞憂だった 2月6日

ジャイアントパンダのシャンシャン=東京都台東区の上野動物園(東京動物園協会提供) ジャイアントパンダのシャンシャン=東京都台東区の上野動物園(東京動物園協会提供)

 ジャイアントパンダの赤ちゃん、シャンシャンを一目見ようと、連日大勢の人たちが東京の上野動物園を訪れている。パンダは中国にとって、外交上の大きな武器でもある。

 ▼1941年の中華民国から米国への贈呈が、「政治利用」の最初とされる。米国の世論を味方に付け、抗日戦争を有利に進めるためだ。2008年に台湾に送り出された2頭のパンダの名前は、「団団(トワントワン)」と「円円(ユエンユエン)」、並べると「団円」となる。中国語で「(長く離れた)家族の再会」、つまり将来の中台統一を意味していた。

 ▼沖縄県名護市の市長選で現職の稲嶺(いなみね)進氏(72)が訴えていたのは、米軍普天間飛行場の辺野古への移設反対だけではない。翁長雄志(おなが・たけし)知事の支援を受けた稲嶺氏は、パンダの誘致も公約に掲げていた。中国に支払うレンタル料金は、年間1億円を超える。さらに施設整備費やえさ代は市の財政にとって、大変な重荷になる。

 ▼一方、中国政府にとっては、待ちに待ったチャンスの到来である。中国の野望は、尖閣諸島の奪取にとどまらない。「沖縄独立」に向けて、パンダを布石として利用するはずだ。もっとも、そんな妄想は杞憂(きゆう)に終わった。

 ▼選挙の結果は、海沿いのリゾート開発などの経済振興策を打ち出した、渡具知武豊(とぐち・たけとよ)氏(56)の初当選である。相次ぐ米軍機のトラブルや内閣府副大臣の松本文明氏の失言など、逆風の中での勝利だった。出口調査を見ると、若い世代による渡具知氏への支持が目立つ。

 ▼少なくとも、辺野古反対だけが民意ではない、と分かった。八重山日報の仲新城(なかしんじょう)誠編集長の言葉を借りれば、沖縄では、地元メディアと「反日・親中」タッグを組んだ翁長知事の暴走が続いてきた。それに歯止めがかかったといえるのか。

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