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【新聞に喝!】「妻が浮気」「トイレ詰まった」で110番…新聞は国民のモラル低下、しっかり伝えよ 元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦

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【新聞に喝!】
「妻が浮気」「トイレ詰まった」で110番…新聞は国民のモラル低下、しっかり伝えよ 元東京大学史料編纂所教授・酒井信彦

県内の110番通報を受ける茨城県警の通信指令室=水戸市笠原町(県警提供) 県内の110番通報を受ける茨城県警の通信指令室=水戸市笠原町(県警提供)

 新聞の役割としては、政治権力の監視が使命だとする新聞が多いようだが、社会に国民の意識を啓発することも、重要な使命ではないのか。緊急性のない110番通報がまだまだ多いということは、それだけ緊急の通報が阻害されるわけであって、重要な社会問題である。

 新聞から独りよがりの偽善的な正義感を押し売りされるのは願い下げだが、国民のモラルを正すべきことには、積極的に主張してもよいのではないか。現代日本人のモラルのレベルは、問題にされながら改まらない「歩きスマホ」に見られるように、以前より後退していると思われる。

 つまり国民に対するモラルの啓発は、巨大な情報発信力を握っている新聞にとって重要な責務であって、その意味で今回の産経の報道姿勢は評価できる。

 朝日だけは他紙と異なって、人工知能や船の自動運転の記事と同じく、総合面に掲載しているが、純然たる社会問題を、なぜこう扱うのか、理解に苦しむ。それでは記事の持つ意味が読者に伝わらないだろう。

【プロフィル】酒井信彦

 さかい・のぶひこ 昭和18年、川崎市生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。東京大学史料編纂(へんさん)所で『大日本史料』の編纂に従事。

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