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【主張】憲法と政党 改正論議の加速が必要だ

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【主張】
憲法と政党 改正論議の加速が必要だ

 安倍晋三首相が各党に対し、憲法改正論議の加速を呼びかけている。

 国会の代表質問で、憲法審査会での建設的議論を求め、自民党両院議員総会では「いよいよ(改正を)実現する時を迎えている。責任を果たしていこう」と語った。

 最大与党のトップとして、憲法論議を牽引(けんいん)しようとする姿勢は妥当なものだ。自民党は党改憲案の作成を進め、3月の党大会で公表したうえで衆参両院の憲法審査会へ提示する。その足取りを緩めてはならない。

 憲法改正の「一丁目一番地」はむろん9条である。現憲法の最大の欠陥は、国と国民を守る軍や自衛隊に関する規定がない点だ。北朝鮮や中国の脅威を前に国防の重要性は高まっている。

 いまなお「自衛隊違憲論」が生じる状態を放置できるはずがない。早急に正さねばならない。

 理解に苦しむのは、与党の公明党の姿勢や、日本維新の会以外の野党が積極的な行動を示さない点である。

 公明党は代表質問で憲法改正に触れなかった。連立を組む政党の責任者同士として、首相は同党の山口那津男代表と会談し、連立与党としての憲法改正に対する態度を詰めるべきだ。

 立憲民主党の枝野幸男代表は、首相とは憲法観が異なるとして、「まっとうな議論ができるはずもない」と議論自体を否定した。

 首相は施政方針演説で「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です」と語った。それを「特異」だと決めつけ、批判する方がよほど特異な認識ではないか。

 現憲法は、第1条で天皇を「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と重く位置づけ、国柄や国のかたちを示している。前文では「国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」「この崇高な理想と目的を達成することを誓ふ」などと、国のあるべき姿にも触れている。

 異なる認識を持つのはよいが、それを理由に議論を忌避する立憲民主の姿勢は、狭量で非建設的と言わざるを得ない。

 希望の党の玉木雄一郎代表は「憲法論議をリードしていく」と語ったが、同党は憲法や安全保障政策をめぐる党内対立が存在し、分裂含みとなっている。日本の独立と国民の生命を守り抜く議論の土俵に乗らなければ、国民の負託に応えられようもない。

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