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【主張】中長期の財政試算 説得力ある健全化計画を

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【主張】
中長期の財政試算 説得力ある健全化計画を

 内閣府の中長期的な財政見通しで、基礎的財政収支(PB)が黒字化する時期は2027年度になる。25年度としていた従来の試算より、2年ずれ込むということだ。

 試算の前提となる経済成長率などを下方修正したほか、安倍晋三首相が消費税増税の使途の一部を教育無償化などに充てると決めたためである。

 政府は今夏までに新たな財政健全化計画を策定する。PB黒字化を達成する時期の目標を、27年度よりいかに早められるかが問われる。鍵となるのは、試算に加味されていない歳出改革努力を、どれほど徹底できるかである。

 首相は施政方針演説で「財政健全化を確実に実現する」と述べ、PB黒字化の達成を裏付ける具体的な計画を示すことを約束した。成長に伴う税収増ばかりに頼らず、実現可能性のある改革を積み重ね、説得力を持つものとして出してほしい。

 政府は消費税増税の使途変更に伴って、20年度としてきた従来の黒字化目標を断念した。ただ、それよりも前から、目標達成は絶望視されていたのである。

 現実味のない目標をいつまでも掲げることは、経済再生と財政健全化の両立を図るという政権の基本戦略に疑念を招く。

 今回の試算では成長率や生産性上昇率などの前提を変更した。例えば、高成長が実現した場合の22年度以降の名目成長率は、従来の3・8~3・9%を下方修正して3・4~3・5%とした。

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