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【台湾有情】「行列のできる店」なのに食べ残せるのはセンセイの特権?

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【台湾有情】
「行列のできる店」なのに食べ残せるのはセンセイの特権?

夜遅くまで大勢の人でにぎわう台湾の花園夜市 夜遅くまで大勢の人でにぎわう台湾の花園夜市

 ある週末、台北の「行列のできる朝食店」に行ってきた。メニューは、豆乳や釜で焼いた中華風のパンにネギ入りの卵焼きを挟んだものなど、いたって素朴なものばかり。同じような物を出す店は他にあるのに、30分待ちは当たり前で、1時間以上待つこともある。

 味はというと、確かに豆乳は豆の自然な香りが立っていて、焼きたてのパンはもっちりふわふわ。時間のない旅行者に「ぜひとも」とお勧めする勇気はないが、たまに並んで食べる分には満足のいく味わいだ。

 実はこの店の朝食を、立法院(国会に相当)の朝の会合で見たことがある。立法委員(国会議員)のために、大量のパンと豆乳が段ボールで運び込まれ、机の上に並べられていた。三々五々現れる委員の中には、ちょっとかじるだけの人や手をつけない人もいて、会合の後には食べ残しの山。「庶民は行列して食べるというのに、センセイ方はまったく」と小さな義憤に駆られたのを覚えている。

 立法院での食事といえば、法案審議がぶっ続けで行われたある本会議で、お昼近くに院長(議長)が「今から弁当を配ります」と宣言、委員らが議席で弁当をつつくのを見たこともある。本会議場での飲食というのは日本にはない光景だが、せわしない感じがしてこちらは少し気の毒になった。(田中靖人)

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