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【主張】イプシロン 宇宙産業を軌道に乗せよ

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【主張】
イプシロン 宇宙産業を軌道に乗せよ

10日の打ち上げリハーサルで公開されたイプシロン3号機=鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所(JAXA提供) 10日の打ち上げリハーサルで公開されたイプシロン3号機=鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所(JAXA提供)

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型ロケット「イプシロン」3号機が、鹿児島県肝付町の内之浦宇宙空間観測所を飛び立ち、搭載したNECの地球観測衛星を予定の軌道に投入した。

 2013年9月の初号機、16年12月の2号機に続く3機連続の成功で、JAXAが民間の商業衛星を打ち上げたのは今回が初めてである。

 衛星打ち上げの国際市場への参入、日本の宇宙産業振興に向けた確かな一歩としたい。

 イプシロンは、小惑星探査機「はやぶさ」(初代)などを打ち上げたM5ロケットの後継機にあたる。通信や地球観測などの分野で小型衛星の打ち上げ需要の増加が見込まれるとして、M5の廃止(06年)で一度は途絶えた固体燃料を使う小型ロケットを復活させたのだ。

 打ち上げ市場への参入をにらんで低コスト、効率化を追求し、人工知能(AI)による機体点検の自動化やパソコンを使って少人数で打ち上げ作業を管理できる「モバイル管制」を実現した。

 開発陣が「ロケットの世界に革命を起こす」と意気込んだ革新的な打ち上げシステムは、3機連続の成功で技術的にはほぼ実証されたといえる。3号機の打ち上げ費用は約45億円で主力の大型機「H2A」の半額以下。将来的には30億円までコストを低減し、国際競争力の強化を目指す。

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