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【正論】他人の庭に平気で入り込む中国軍には相互主義で対応せよ 金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

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【正論】
他人の庭に平気で入り込む中国軍には相互主義で対応せよ 金沢工業大学、虎ノ門大学院教授・伊藤俊幸

元海将の伊藤俊幸・金沢工業大学虎ノ門大学院教授(正論メンバー) 元海将の伊藤俊幸・金沢工業大学虎ノ門大学院教授(正論メンバー)

 1月11日、日本政府は「宮古島や尖閣諸島周辺の接続水域を全没潜水艦と中国フリゲート艦が通過」と発表した。「日中関係改善に冷や水」といっせいに報道されることになった。

 「測深航法訓練」を実施か

 接続水域とは「領海の外縁にあり、基線から24カイリの範囲で沿岸国が設定する水域」で、通関・財政・出入国管理・衛生について、沿岸国が権利を主張する海域である。国際空港で、着陸後入国手続きを済ませるまでのエリア、と考えれば分かりやすいだろう。

 空港と違うのは、あくまで領海12カイリ(約22キロ)の外側にある「国際水域」だということだ。つまり外国船舶は、軍艦か商船かにかかわらず「航行は自由」だ。通過するだけなら沿岸国への通告も許可も必要なく、外国海軍の潜水艦も全没状態での通航が許される。

 今回の中国潜水艦の行動は、元潜水艦艦長だった筆者からみると、典型的な「測深航法訓練」にみえる。太平洋から第一列島線を越え、東シナ海を北上するため、宮古島東側の接続水域をかすめてそのまま左に変針し、尖閣諸島大正島北東の接続水域に入った。

 例えば2つの島の裾野の等高線を利用し、その接線が交差するように航路を設定し、航海中は海底深度を測りながら運航する。マストで衛星利用測位システム(GPS)などの電波信号を受信しなくても、全没のまま海中を進むことができる。今回はその訓練をしていたのだろう。

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