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【国語逍遥(93)】創作漢字 「バーチャル」を漢字一文字にするならば… 清湖口敏

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【国語逍遥(93)】
創作漢字 「バーチャル」を漢字一文字にするならば… 清湖口敏

 西洋文化の摂取と普及が急務だった江戸末期から明治の頃、知識人らは元素や引力、郵便、関税、経済、警察など多くの漢語を編み出した。国字といい和製漢語といい、中国発祥の文字を自家薬籠中のものとしたわが国の先賢たちの能力の高さを改めて思わずにはいられない。

 弊紙などが主催する「創作漢字コンテスト」も昨年で第8回となり、審査結果が先月27日付の紙面(写真)で発表された。最優秀賞の「■(にすいに舞)」と「▲(くにがまえに紙)」は、加地伸行審査委員長の選評にもあった通り、それぞれ正統派とデザイン派の作品として最高点を得た作品である。いずれも「フィギュアスケート・アイスダンス」「ティッシュ」と、外来語(カタカナ語)を読みとしている点が興味深い。

 長い言葉を漢字1字で表せるのは実に重宝である。草冠を上下に2つ並べただけの字を「ぼさつ(菩薩)」と読ませるなど、国字にはもともと筆記の省力化を図った例が多いが、■や▲も随分と省力化された“経済的”な字で、覚えるのも簡単だ。どこかで使えないものだろうか。

 さて、平昌冬季五輪の開幕が来月に迫った。日本選手の活躍が期待されるが、好結果を受けた「主張」の見出しで、もし「■」が使えたらどんなにうれしいことだろう。「■のメダル量産に酔った」「■は今や日本のお家芸だ」…ウン、われながらいい見出しだ。字数もピタリ、11字である。

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