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【主張】阪神大震災23年 節目として思いはせたい

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【主張】
阪神大震災23年 節目として思いはせたい

 阪神・淡路大震災から23年となった。

 昨年暮れ、神戸市にある大震災の慰霊施設などが傷つけられていることが相次いで分かった。

 犠牲者らの名前を刻んだモニュメントには、心ない言葉が落書きされていた。阪神と東日本大震災の鎮魂を願う碑は、ペンキのようなもので黒く塗られていた。

 不快なことから書かねばならないのは、残念でならない。

 犠牲者を汚す、なんと見下げ果てた犯行か。

 風化は確実に進んだ。美しくよみがえった被災地の街並みから、大震災で人々が負った傷を感じることは、にわかには難しい。

 社会にとってどんなに痛切な体験であっても、やがて記憶は薄れる。阪神に限らない。発生から間もなく7年となる東日本大震災でも、風化は進んでいよう。

 しかし、忘れるがままの社会であって、よいはずがない。亡くなるいわれの何もなかった隣人である。その遺志と、被災者の労苦を何度でも思いたい。

 23年前、家々は崩れ、街は炎を上げた。がれきとなった自宅で、避難所で、遺影を見つめ唇を震わせる人々の姿があった。

 平成7年は、「ボランティア元年」といわれた。被災地の外にいた人も、当事者の痛みをわがこととしたはずである。そんな記憶をいま一度新たにし、大震災を知らない世代にも伝えていきたい。

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