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【主張】増える独居高齢者 支援へ「民の力」引き出せ

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【主張】
増える独居高齢者 支援へ「民の力」引き出せ

 2040年には全世帯の4割超が高齢世帯となり、その過半数は75歳以上の世帯になる。

 国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来推計は、極めていびつな社会を描いている。

 75歳以上になれば、大きな病気を患う人が増え、運動能力や判断力が衰えがちとなる。すでに「買い物難民」や「通院難民」が社会問題化している。

 高齢世帯の急速な増加は、社会全体に支障を来す要因となる。本格的な支援策づくりを急がなければならない。

 とりわけ見過ごせないのは、高齢者の1人暮らしの増大である。推計によれば、40年には男性の5人に1人、女性は4人に1人が該当するという。

 近所に頼れる身内や親類がいない人も増えている。調理や洗濯、ゴミ出しといった、日常の基本的な生活がままならない人も珍しくはない。

 自宅内での不慮の事故も増えてきている。1人暮らしがゆえに発見が遅れ、命を落とす例も後を絶たない。

 すでに実施されている自治体などによる見守りサービスにも、限界がある。家事支援のすべてを行政に委ねるわけにもいくまい。

 企業や地域のボランティアなど、民間の力も引き出して対応していくことが重要である。それぞれの連携や連絡が進むよう、政府は地域ごとのネットワークづくりを主導してほしい。

 住民同士で助け合おうにも、地区全体が高齢者という集落があるのも事実だ。広範な地域に、まんべんなく支援サービスを提供することは、非効率というだけでなく現実的ではなくなっている。

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