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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(1)日本ほど「お人よし」の統治者はいない

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(1)日本ほど「お人よし」の統治者はいない

旧朝鮮総督府庁舎(後方)と光化門=72年、韓国ソウル市 旧朝鮮総督府庁舎(後方)と光化門=72年、韓国ソウル市

 キャリア官僚の登竜門である高等試験は、当時も難関中の難関だった。大和田の同期(昭和9年)合格者(行政科も含む)には、最高裁判事になった団藤重光や日銀総裁・前川春雄、大蔵(当時)事務次官・石野信一らがいる。

 朝鮮人の合格者は少数だが、珍しくはなかった。法を司(つかさど)る判事や検事になる司法科では、合格者名簿を見ると、約330人中、朝鮮人ら外地人とみられる名前は20人近い。戦後、韓国の農林相になった任文桓(旧制六高-東京帝大法学部)は行政科で合格している。昭和2年の朝鮮総督府及所属官署・職員録を見れば、朝鮮の13の道(日本の県に相当)の知事のうち、5人が朝鮮人だ。

 大和田がどんな思いで、検事の仕事を務め、そして戦後、韓国でどんな仕打ちをうけたか…。それは次週に書きたい。=敬称略

                  

 日本と朝鮮半島は、海峡を越えて古来、深い縁(えにし)を結んできた。近いが故の葛藤、もつれた糸をほどいてみたい。(文化部編集委員 喜多由浩)

●=王へんに穴かんむりに合の一を取る

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