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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(1)日本ほど「お人よし」の統治者はいない

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(1)日本ほど「お人よし」の統治者はいない

旧朝鮮総督府庁舎(後方)と光化門=72年、韓国ソウル市 旧朝鮮総督府庁舎(後方)と光化門=72年、韓国ソウル市

 まだまだある。朝鮮総督府が同15年につくった公的な唱歌集「普通学校(小学校)補充唱歌集」には朝鮮語(ハングル表記)の歌がたくさん収録されている。主に公募によってつくられたオリジナル歌詞は朝鮮の偉人や名所旧跡、景勝地を歌ったものが多い。唱歌は子供たちが、子守歌の次に触れる音楽であり、情緒育成に大きな影響がある。学校で唱歌を教えられた朝鮮の子供たちは「僕たちの先人にはこんな立派な人たちがいた。自然や歴史的遺産もたくさんあるんだ」と感じたに違いない。現地言語をつかったオリジナルの学校唱歌は、親日的な台湾や、満州でも例がなく、朝鮮だけだ。

 これはどうだ。南北を問わず朝鮮民族にとって最も親しみを感じる歌「アリラン」が同じ、大正15年に公開された同名の映画の主題歌が元になっていることを現代人は知っているのだろうか。しかも、映画の内容は、「日本の威を借りた悪徳地主に抵抗して処刑とされる男」が主人公。それが検閲をパスし堂々と現地で公開されているのだ。唱歌も映画も、緩い文化政治という時代の出来事とはいえ、やはり、日本の統治は“お人よし”と言わざるを得ない。

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