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【日曜に書く】火中の栗を拾う財界総理 政府や与党に是々非々で提言する姿勢を忘れないで 論説委員・井伊重之 

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【日曜に書く】
火中の栗を拾う財界総理 政府や与党に是々非々で提言する姿勢を忘れないで 論説委員・井伊重之 

経団連会長に内定した中西宏明氏 経団連会長に内定した中西宏明氏

 しかし、その存在感の低下が指摘されて久しい。法人税減税や規制緩和を求めるあまり、政権の意向ばかりを気に掛ける。そんな腰の引けた姿勢も響いているのだろう。ただ、経団連の求心力が落ちている最大の理由は、財界総理にふさわしい人材をトップに起用できなかったからではないか。

◆会長人事で駆け引きも

 会長人事をめぐって川村氏に断られた米倉氏は結局、同じ化学業界で東レ出身の榊原氏を後任に選んだ。米倉氏の前任者でキヤノン出身の御手洗冨士夫氏の意中の候補は、パナソニックを立て直した中村邦夫氏だった。だが、川村、中村両氏とも年齢や家庭の事情などの理由で実現しなかった。

 もちろん会長になれば、資金や人員などで出身母体の負担は重い。会長としての発言のせいで、政治家や世論からバッシングを受ける場合もある。会長が敬遠されるようになったのは確かだろう。

 かつて財界総理の座をめぐっては、自薦・他薦を含めた激しい駆け引きが繰り広げられてきた。なかには2期4年の任期途中で会長を引きずり下ろそうとする動きさえあった。先月亡くなった東芝の西田厚聡氏も会長に意欲を示し、全国紙が1面で内定とまで報じた。だが、先輩の岡村正氏が当時、日本商工会議所会頭を務めていたため、最終的に断念に追い込まれた。

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