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【ロンドンの甃】地中海の守護神と称えられた日本

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【ロンドンの甃】
地中海の守護神と称えられた日本

 第一次世界大戦で日本が「地中海の守護神」と称賛されたことをご存じだろうか。休暇で滞在した英連邦マルタ共和国で旧日本海軍の戦没者が眠る墓碑を訪ね、認識を新たにした。

 第一次大戦で日本は、日英同盟を結んだ英国の要請で、英領マルタを拠点に、連合国側の艦船をドイツの潜水艦Uボートから護衛するシーレーン(海上交通路)防衛の任にあたった。

 348回の出動で延べ788隻の艦船を護衛したが、駆逐艦「榊(さかき)」が魚雷攻撃を受けて大破、艦長ら59人が命を落とした。カルカーラの英連邦軍墓地に戦病死者12人を加えた71人をまつる慰霊碑が建てられた。

 Uボートによる魚雷攻撃はすさまじかったが、日本の駆逐艦は危険をかえりみず、英客船が撃沈された際、全力で約3千人を救助した。この貢献に英国王ジョージ5世が艦長らに勲章を授与、英議会は、感謝決議を採択、初めて日本語で「バンザイ三唱」した。

 「日露戦争に勝利した日本が第一次大戦でフランスと地中海を守った」。マルタの戦争博物館では、日本の功績を語り継いでいる。

 今日本が世界で信頼を集めるのは、こうした先人たちの努力があったからだ。今年は明治維新から150年。維新後、わずか30年余で英国と同盟を組み、先進国に肩を並べた輝かしい歴史をかみしめたい。(岡部伸)

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