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【主張】商工中金の改革 早期に完全民営化を図れ

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【主張】
商工中金の改革 早期に完全民営化を図れ

 組織的な不正融資が発覚した政府系金融機関の商工組合中央金庫(商工中金)の改革論議が、大詰めを迎えている。抜本的な組織改編に踏み込まなければならない。

 経済産業省が組織や業務のあり方を検討するために設けた有識者会議では、完全民営化を求める意見が出ている。

 自らの存在意義を高めるため、商工中金が不正に走った行為は悪質である。完全民営化の時期を明示し、政府が保有する全株の売却を早期に進めるべきだ。

 店舗過剰の民間銀行はリストラを急いでいる。この際、政府系金融機関のあり方も全体的に見直し、必要性が薄れた融資の廃止などに取り組む必要がある。

 一連の不正は、リーマン・ショックで経営が悪化した中小企業向けの「危機対応融資」が舞台となった。融資残高を拡大するため、経営が良好な企業の財務諸表を改竄(かいざん)して融資を続けていたのだ。

 各支店には融資額のノルマが課せられ、成績が評価されていたという。監査を行う担当者も改竄に関与するなど、組織全体で不正が横行し、水増し融資は2600億円を超えていた。

 地方銀行からは「優良な顧客を政府系金融機関の低利融資で横取りされた」などの声が相次いでいる。政府の信用を背景にした露骨な民業圧迫といえる。地銀と競合する商工中金は、もはや役割を終えたとみるべきだろう。

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