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【主張】海上保安庁 抜本的な体制強化を急げ

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【主張】
海上保安庁 抜本的な体制強化を急げ

ひっくり返った状態で岩場に打ち上げられた木造船=2日、佐渡市江積(大山文兄撮影) ひっくり返った状態で岩場に打ち上げられた木造船=2日、佐渡市江積(大山文兄撮影)

 尖閣諸島周辺での中国公船の領海侵入に加え、北朝鮮木造船の漂着などにより、日本の海が脅かされている。

 海上保安庁の巡視船や定員の抜本的な増強が不可欠だ。北朝鮮有事に伴って、武装難民の船が押し寄せてくるかもしれない。新たな危機への備えは急務である。

 海保は今、日本海と尖閣周辺の東シナ海で「二正面作戦」に当たっているが、今後、任務はさらに増えるだろう。

 平成30年度予算案で、海保には2112億円が計上された。29年度補正予算案の301億円を加えれば2413億円で、前の年と比べ1・15倍となる。海保は30年度末に定員1万3994人(前年度比250人増)、巡視船・艇375隻、航空機81機、測量船13隻となる。うち、1000トン以上の大型巡視船は62隻だ。

 過去最大の規模とはいえ、厳しい国際情勢には追いつけない。

 日本海有数の好漁場である「大和堆(やまとたい)」周辺では、北朝鮮の漁船群が日本の排他的経済水域(EEZ)に入り込み、イカを乱獲している。日本の漁業者には死活問題である。海保は区域外からも巡視船を集め、放水などでその都度追い返している。だが、経済制裁下にある北朝鮮は、日本のEEZ内の操業をあきらめないだろう。

 新たな事態も懸念される。朝鮮戦争当時、海保は半島からの密入国者を取り締まった。北朝鮮有事になれば、工作船や難民船がやってくると想定すべきだ。

 中国相手の緊張も続く。28年8月に、多数の中国公船や漁船が尖閣周辺の領海に侵入した。同年に海保は大型巡視船14隻相当の尖閣警備専従体制を整えた。だが、中国海警局は世界最大の1万トン級公船を持っている。

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