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【ん!?】雑煮の復権に微力を尽くしたいところだが…

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【ん!?】
雑煮の復権に微力を尽くしたいところだが…

 お雑煮をめぐって、すまし仕立てかみそ仕立てか、入れる餅は丸か四角か、焼くか焼かないか…あるいは、えっ、あんこ入れたらそれはぜんざいやろ!?みたいな雑談は年末年始の定番だと思っていたが、もはや昔話なのかもしれない。

 『残念和食にもワケがある』という本があまりに面白いので先日、著者の岩村暢子さんに話を聞きにいった。長年の調査をもとに「家庭の食卓」の現状を冷静に的確に分析している。文化面にインタビューを掲載したが、その余話を少し。

 調査によると、首都圏の若い世代に最も支持されている年中行事食は、正月の「雑煮」ではなくて節分の「恵方巻き」。じつに7割の実施率だと聞いて驚いた。そもそも節分に恵方を向いて巻きずしをがぶっとやるのは、近畿地方限定の慣習。恵方は誰が決めるんだとか、1本食べ切るまで無言なのはなぜなんだとか、謎に満ちていて、関西人の私でも奇習であることを自覚していたぐらいだ。

 それが雑煮を超えるまでに出世したのは、コンビニが全国展開したからだという。楽しいイベントとして支持されている。作るのではなく買う料理というのもヒットの理由らしい。なるほど年齢の数の豆ではおなかはふくれないけど、巻きずしなら食事代わりにもなるしね。

 食文化を大切にしたいのはやまやまだけど、たまに台所に立つときは、そこそこ栄養があって、楽しく食べられれば和洋中なんでもOK、手間暇がかからない冷凍食品やレトルトこそありがたい。恵方巻き、かなりいいんじゃないか。

 ここは雑煮の復権に微力を尽くしたいところだが、ダシを取るところからおいしい雑煮をつくる自信もない。食材+合わせ調味料の「雑煮セット」とか売ってないかなぁ。(篠原知存)

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