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【主張】大型原発の廃炉 新増設の必要性を明確に

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【主張】
大型原発の廃炉 新増設の必要性を明確に

関西電力の大飯原発1、2号機。廃炉が検討され、国のエネルギー計画への影響も懸念される=2016年12月、福井県おおい町(本社ヘリから) 関西電力の大飯原発1、2号機。廃炉が検討され、国のエネルギー計画への影響も懸念される=2016年12月、福井県おおい町(本社ヘリから)

 関西電力が大飯原発1、2号機(福井県)の廃炉を決めた。両機ともに出力100万キロワットを超える大型炉だ。再稼働には安全対策で多額の費用がかかり、採算が確保できないと判断した。

 福島第1原発事故を受け、全国で廃炉となる原発が相次いでいる。これまでは50万キロワット程度の小型炉ばかりだったが、今後は採算性などを理由に大型炉の廃炉も続出する可能性がある。

 そうなれば、政府が定めた2030年度の原発比率(20~22%)に届かない事態となる。安定電源を確保するためには、原則40年とする原発の運転期間の延長だけでなく、建て替えや新増設の検討も急ぐべきだ。

 東日本大震災後、原発の安全対策が大幅に強化された。これによって、原発の再稼働に必要な費用は、防潮堤建設や設備の耐震化などで1基あたり約1千億円に膨らんでいる。高経年原発の場合、燃えにくいケーブルに交換するなどの追加対策も不可欠となる。

 大飯1、2号機は稼働開始から38年が経過し、原子力規制委員会に運転延長を申請する期限が迫っていた。とくに両機は他の原発と比べて特殊な構造であるため、さらに費用がかさむ。安全設備の空間の確保なども難しいとみて、運転延長ではなく、廃炉に踏み切ることにした。

 すでに福島第1を除いて全国で6基の原発が廃炉認可を受け、再稼働したのは5基にとどまる。このうち四国電力の伊方3号機(愛媛県)は、広島高裁で火山対策を理由に運転差し止めの仮処分命令が出された。

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