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【産経抄】無実の人がなぜ「自白」するのか 12月22日

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【産経抄】
無実の人がなぜ「自白」するのか 12月22日

再審開始決定を受けて記者会見する西山美香さん(左)。同席した両親の輝男さんと令子さんとともに喜びを口にした=20日午後、大阪市内(永田直也撮影) 再審開始決定を受けて記者会見する西山美香さん(左)。同席した両親の輝男さんと令子さんとともに喜びを口にした=20日午後、大阪市内(永田直也撮影)

 「出歯亀」という言葉は、明治時代に起きた強姦(ごうかん)殺人事件に由来する。犯人の亀太郎は出っ歯で、女湯のぞきの常習者だったことから、変質者をこう呼ぶようになった。ただし殺人事件については、冤罪(えんざい)の可能性が高い。やってもいない犯行を自白したらしい。

 ▼拷問など暴力的な取り調べが当たり前だった当時なら、さもありなん。もっとも現代でも、無実の人が虚偽の自白をする場合がある。たとえば恩人が罪を犯し、自分が身代わりになる。世間を騒がすような事件が起こると、有名になりたくて名乗り出る人もいる。

 ▼心理学者の浜田寿美男さんが、冤罪につながりかねないと、特に問題視するのは、「強制迎合型虚偽自白」と呼ばれるタイプである。「被疑者が自分はやっていないとはっきり分かっているのに、取調べが辛(つら)くなって、取調官に言わば『迎合』して虚偽自白してしまう」(『「自白」はつくられる』ミネルヴァ書房)。

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