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【正論】慰安婦像めぐる姉妹都市の解消は相手の思うツボか したたかにパワーゲーム戦え 同志社大学教授・村田晃嗣

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【正論】
慰安婦像めぐる姉妹都市の解消は相手の思うツボか したたかにパワーゲーム戦え 同志社大学教授・村田晃嗣

同志社大学教授・村田晃嗣氏(恵守乾撮影) 同志社大学教授・村田晃嗣氏(恵守乾撮影)

 北朝鮮が大陸間弾道弾の開発をますます本格化させ、アメリカと韓国は大規模な軍事演習でこれに応じている。だが、そのアメリカの内政はきわめて不安定である。さらに、中国の膨張主義や日本の弱体化につながる深刻な少子高齢化が進行している。日本をとりまく安全保障環境は実に厳しい。

 だが、果たしてわれわれは当事者意識をもって外交や安全保障を考えているだろうか。2つの例を挙げよう。大学と地方自治についてである。

≪「軍事研究」に背を向けるな≫

 まず大学だが、2015年度から、防衛装備庁は大学などの研究者をも対象に、安全保障技術研究推進制度を立ち上げた。「防衛技術にも応用可能な先進的な民生技術、いわゆるデュアル・ユース技術を積極的に活用することが重要」との認識からである。

 これに対して、日本学術会議の検討委員会は、「軍事目的のための科学研究は行わない」という1967年の声明の継承を表明した。これに呼応して、一部の大学では、先述の推進制度への研究者の応募を禁止する決定を下している。

 この問題については、「正論」でもすでに西原正氏(平和・安全保障研究所理事長)が論じておられ、筆者もそれに賛成である。だが、筆者がここであえて問いたいのは、研究助成受け入れの是非ではない。前述のように、当事者意識をもって、どれほど知的に誠実な議論がなされているのかという、プロセスの問題である。

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