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【産経抄】宇宙飛行士の金井さんのニックネームは「ニモ」 12月13日

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【産経抄】
宇宙飛行士の金井さんのニックネームは「ニモ」 12月13日

 宇宙飛行士の金井宣茂(のりしげ)さん(41)は17日、いよいよロシアのソユーズ宇宙船で国際宇宙ステーションに向かう。ともに出発する米露の宇宙飛行士からは、「ニモ」と呼ばれているそうだ。

 ▼米アニメ映画に登場する、子供の魚の名前である。元海上自衛隊の医官であり、潜水医学を専門にしていた経歴に由来する。潜水医学については、神奈川県横須賀市にある潜水医学実験隊で、説明を受けたことがある。

 ▼潜水艦が数百メートルもの海底で万が一事故を起こした場合、乗員をどのように救助すればいいのか。スキューバ潜水では、水深50メートルが限界となる。「飽和潜水」という特別な技術が使われる。

 ▼海底に向かう隊員は、救難艦内にある気圧の高い居住タンクに入り、体を深海の圧力に順応させていく。隊員は医官の健康チェックを受けながら、より安全で長く海底で作業できるよう実験を繰り返す。日本の飽和潜水の技術は、世界のトップクラスにある。

 ▼事故といえば、先月消息を絶ったアルゼンチン海軍の潜水艦は、まだ見つかっていない。2000年には、ロシア海軍の原子力潜水艦がバレンツ海で沈没して乗員118人が死亡した。このときは救助要請があれば、すぐ出動できるよう海自は準備を整えていた。

 ▼自衛隊は最悪の事態に備えて、日々訓練を怠らない。金井さんも、宇宙空間で起こりうるあらゆる危険に対処する能力を磨いてきた。いや、自衛隊や宇宙飛行士だけではない。北朝鮮による核・ミサイル開発は着実に進んでいる。日本海沿岸に漂着して、漁業施設を破壊する狼藉(ろうぜき)者まで現れた。もはや何が起こってもおかしくない。今年の漢字に決まった「北」のリスクに対して、誰もが覚悟を決めなければならない時代である。

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